前回までで、輪状甲状筋(裏声を出すとき働く筋肉)と閉鎖筋(地声を出すとき働く筋肉)が重要であることは分かったと思います。

「じゃあ、他の筋肉は必要じゃないの?」と言われるとそうではありません。
確かに、声を出すという観点からは輪状甲状筋と閉鎖筋は非常に重要です。ただ、歌を歌うという観点にたつと、他にも必要な筋肉はあります。

その中でも、呼吸筋は重要度が高いです。いわゆる、「腹式呼吸」や「腹から声を出す」というのはこの筋肉の働きが大きいです。
YUBAメソッドで有名なボイストレーナーの弓場徹さんも、「歌うときに重要な筋肉の1つに「呼吸筋」を挙げています。

呼吸筋を鍛えることの長所に、「深い声(腹声)で歌えるになる」「長いフレーズも楽に歌える」「ブレス感覚の短い部分でも無理なく吸える」というのがあります。これらは最近のPOP,ロックを歌う上で非常に重要なので、是非身につけましょう!(具体的なやり方は次回示します)

最後にちょっと捕捉を。
「ブレストレーニング=肺活量を高めることなのか?」という疑問に答えようと思います。

これは半分正解で半分外れです。
どういうことかというと、確かにブレストレーニングをすることで肺活量は高まるのですが、それが目的という訳ではないんです。

ブレストレーニングの目標は「息を効率よく声にする」ということにあります。
そして、そのためには「適切な量の息を肺から口に送る」ことと「肺活量を高める」ことの両方が必要になります。
この2つはかけ算で効いてくるので、例えどちらか一方がすごくできても、もう一方がダメだと、息を声にする効率は格段に下がります。

このことを良く頭にいれて、練習をしてみましょう!



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